誤解される辛さと、「太った」と言われる怖さ。
わたしが完治を誓う直前、
1番過食症で苦しんでいた、ちょうど去年の今頃の話。
年末年始の、人と長時間いるストレスと吐けないストレスで、毎日繰り返す過食嘔吐の回数もどんどん増えていった。
さらに上手く吐けないスランプの時期がきて、体重は増える一方。
また過食嘔吐の回数が増える。太る。
そんな負の連鎖から抜け出せずにいた。
出勤直前に過食スイッチが入って遅刻したり、
徐々に、仕事に支障が出始める。
24時間、脳が食べ物に支配されていた。
そんな苦しい中、周りから遠慮がちに
「ちょっと太った?」と言われるたびに、
“ こいつら殺してやろうか ”と本気で思っていた。(本当にごめんなさい)
そんな時期にある女の子が入店した。
彼女は、顔もスタイルも良くて飛ぶ鳥を落とす勢いで人気嬢に。
一方で、ずっとNo. 1のわたしは今までに比べて本指名率が悪くなってきている。さらに、はたから見るとやる気もないし、当たりも強い。(自覚はないけど余裕がなかったんだと思う、ごめんなさい。)
そうなると、店の連中は勝手に推測するわけだ。
あとからそのことを知ったとき、本当に腹が立った。
勘違いするな。わたしはそんなちっさいもんと戦ってるわけじゃないんだと。
それに、好きだった店の連中に、そうゆう奴だと思われてたことにもショックを受けた。
でもハッと我に返った。
「病気のことを、言葉にしても伝わらないのに、言葉にしなくて伝わるわけないじゃん。」
当たり前だそんなこと。
でも、わたしは彼らに対して、心のどこかで
「この人たちはきっと察してくれているはず」だなんて勘違いしていた。
とんだ思い上がりだ。本当に恥ずかしい。
当時のわたしは、
「どうせ分かってくれない」と不貞腐れるわりに、分かってもらうための努力はしなくて。
最初から諦めて自分を閉ざすくせに、誤解されると腹が立って。
なんだ。
こうして言葉にすると自分のダメさがよーく分かる。
1年前のわたし、ガキすぎて恥ずかしい。
「過食症のみなさん、誤解されるのは慣れっこだけどやっぱり辛いよね。何も知らない奴に太ったって言われたくないよね。」
ってことを言いたかったのに、
改めて言葉にしたことで、
自分のダメなところをひたすら突きつけられてしまった。
なんだこれ。
まぁ脳に栄養がいってないんだから正常な判断ができないのは当たり前だし、
自分のことで精一杯で余裕がなかったし、
なにより今は毎日楽しく笑えてるから、まぁいっか。